植物にとって「土」は、人でいう消化器官の「内臓」の役割をしています。
腸内細菌が身体の健康状態に深く関わっているように、土の中の小さな生き物たちが、植物の健康状態に深く関わっています。
土にしっかりと根を張ることで、たくさんの栄養を成果物にしっかりと蓄えることができ、私たちはそれを食べることによって身体が元氣になる。
つまり私たちの健康は、土の中の命の働きとリンクしているのです。
食料は農業者が生産すると言われていますが、あくまで農作物を育ててくれるのは土であり、農業者はそのサポート役に徹するべきと考えます。
そのためにも土の中の状態を知り、農薬・化学肥料の使用を控えて、植物の生命力を最大限に活かせる環境作りを日々研究しています。
種が芽吹き、葉が光を浴び、花を咲かせ、実を実らせて、土に還る。
この自然界の営みの上で私たちは豊かに暮らしていけます。
元氣いっぱいに育った農作物を、子供たちがお腹いっぱい食べて欲しい。
たくさんの命を育む農地がこの先の世代にも当たり前に続いて欲しい。
そのために、今この時代の農業者である私たちが出来ることを、しっかりと全うしていきます。
WANOKUNI Farming.
農業の基本となる土作りから始まったわのくに農法は、人間をはじめとする生き物や植物と菌類の因果関係を研究し、本来在るべき環境に整えることで、そのモノの育つ力を発揮するという考えから、失われた環境に戻してくれる好気性微生物と嫌気性微生物をバランス良く配合された菌類の培養液である「わのくに菌」を使用し、作物が美味しく育つ豊かな土を作る為に必要な水、酸素、生物(微生物等)の働きを活性化させることで土壌改良をしながら作物を育てる農法です。
化学肥料でやせ細り作物が育ちにくい土地であっても、私たち人間の身体と同じように水、酸素、生物(微生物)の働きにより本来の豊かな土へと蘇ります。
本来土壌が持っている力を最大限に活かす事で、豊かな土を育み、大地の力で作物を育て、未来に繋ぐ土壌づくりを実現するとともに、人と自然にやさしく持続可能な農業を目指しています。
私たちが生きる上で大切な“食”を支える農業。
また、農業を行う、いわゆる作物を育てることにおいて、土はとても重要な要素です。
私達人間もですが、耕作も畜産も海洋のプランクトンの餌となる栄養も土がとても重要で、根本と言っても過言ではないでしょう。
(布石:私達は農業を通じて、全てに通じる土作りを国内から海外に向けて豊かにし、社会問題の解決に取り組みます。)
土と言っても様々な土があり、土自体が優秀で作物が美味しく育つ土と、現在の農法ではどう頑張っても作物が育たない土が存在します。
作物を育てる為には、単なる土ではなく、作物が美味しく育つ豊かな土が必要なのです。
では、作物が美味しく育つ豊かな土とは?
水、酸素、生物の働きがあることで腐植が発生し、植物にとって豊かな栄養素が生成されます。
腐植とは「腐った植物」。落ち葉や枯れ草や根といった植物遺体に限らず、動物や微生物の遺体やフンも材料となる。
この腐植をつくれるのは小さな微生物しかおらず、巨大な陸上生態系を支える土壌の生成の一手に担っている。この条件が揃って始めて作物が美味しく育つ豊かな土となるのです。
土が豊かであることで、作物自体の発育力が高まり健康かつ多種にわたる作物を育てられることに繋がり、ひいては私達に必要な栄養源の確保ができ、健康にも繋がっているのです。
作物は土の養分を吸収し育ちます。そのため、耕作地の土の養分はいつも赤字状態となってしまいます。
その上、私たちが、本来自然が持っている力を活かすこと以上の耕作サイクルを求めたがゆえに、生じた自然への負担の蓄積によって、土壌の生態系が崩れ、土が痩せてしまう悪循環が続き、自然の働きだけでは、豊かな土を守れなくなっているのが現状です。
私たちにとって「生きること」は「食べること」。
健康に生きられるという事には、作物を育てられる豊かな土(土壌)が必要不可欠、ということです。
豊かな土が失われつつある今、科学肥料なくしては農作物を収穫出来なくなり、科学性、物理性、生物性のバランスがとれ、極力自然に負担のない農業を行うというのが一般的に広がっています。
今は作物を美味しく育てる為に、化学肥料で足りない要素を補填することで安定的な収量を確保しているものの、化学肥料の使用によって土に必要な酸素を過剰に使い、生物の働きができなくなることにより、このままでは豊かな土壌は減る一方で、継続可能な農作が厳しくなっていることが、大きな社会問題にもなっています。
そんな中、豊かな土を育み、安定的な生産、そして人と自然にやさしい持続可能な農業を目指し生まれたのが「わのくに農法」です。